人気ブログランキング |

きたれ、バウハウス


きたれ、と言われたので、行きたくなって行ってきました。
ベランダから溢れそうな学生たちのなんと楽しそうなこと!この写真大好きです。
きたれ、バウハウス_a0213793_09515792.jpg

バウハウス、ご存じでしょうか?
私もここ数年で知ったので、ご存じない方もいらっしゃるかと思います。
1919年、ドイツ(当時のワイマール共和国)に開校した芸術・工芸系の学校、と言えばいいかな?それがバウハウス。
第一線で活躍する芸術家や建築家たちが教師となって、才能ある学生たちを次々育て、その後の家具やグラフィックなどのデザインに大きな影響を与える名作たちを産んだことで有名です。
画家のパウル・クレーも、バウハウスの教師として教鞭をふるっていたんですって。これは私も今回の展示で初めて知りました。

少し見えにくいかもしれませんが、パイプを使ったこちらの椅子も、バウハウスのマルセル・ブロイヤーのデザイン。この形、見たことある方も多いのでは?
きたれ、バウハウス_a0213793_09520285.jpg


そんなバウハウスの創立100年を記念した展示会が静岡県立美術館で開催中。コロナの影響で開催中止になるのでは?と心配しましたが(実際前半は休館だったのかも?)、なんとか開催できたようで。見ることができてよかった!
バウハウスへの『体験入学』をコンセプトとした展示だということで、楽しみにしていたのですが、いろいろな体験型の展示(授業で使われた『触覚板』など)は、コロナの影響で見るだけで触れず、少し残念でした。

とはいえ、展示全体は本当に面白かったです。
私はタイポグラフィや活版印刷の部分が特に興味を惹かれましたが、家具、家電のデザイン、織物、写真、舞台芸術、そしてもちろん建築など、多岐にわたるジャンルの展示それぞれが本当に見ごたえありました。
当時のバウハウス生のノートから見えてくる授業内容もとても面白そうで、体験入学してみたかったです(実際に入学したら絶対授業についていけない自信がある)。


素晴らしい才能を次々生み出したバウハウスですが、ナチスの圧政のために1933年に閉校してしまいました。

先ほどバウハウスはワイマール共和国で開校した、と書きましたが、ワイマール、と聞いて多分思い出すのが『ワイマール憲法』ではないでしょうか?

1919年、帝政ドイツ崩壊⇒ワイマール共和国の誕生に伴い制定されたワイマール憲法は、国民主権、議会制民主主義、男女平等など、当時世界で最も民主的な憲法と言われ、各国の憲法のお手本にもなった、と、社会科で習いましたよね。

そんな自由で民主的な憲法を持った国が、なんでナチスの独裁政権になってしまったのか、と言ったら、この憲法にあった『緊急命令発布権』すなわち国家の危機下では国家元首の権限を拡大し、人身や意見表明の自由、集会・結社の自由などの国民の権利を一時的に停止することが可能になるという条項を、ナチス政権が独裁横行のために使ったからということなんです。

数年前、麻生大臣が憲法改正の話に触れて「ワイマール憲法が、いつの間にかナチス憲法に変わっていた、あの手法を見習ったらどうかね」と発言したことを私は蛇のような執念深さでずっと憶えておりますが(あとから撤回したってなかったことにはならないですからね)、あれはこういうこと。
なので、そんな発想を持った同じ内閣で(内閣改造とかされててもただのマイチェンなので同じ内閣と言いました)今回のコロナで特別措置法って話になった時にはかなり緊張しました。
実際、今でも油断ならないと思っています。
コロナを恐れるあまり、今後、要請というレベルではなくもっと強制力を持った法律に、なんて話になることも考えられますが、そんなことを安易に許してはいけないと思っています。
国民の権利や自由を政府が制限できる、ってことがどんなにヤバいか、ナチスの例を見れば明らかですよね。
独裁政権、案外あっという間に誕生するときはするのです。油断してはいけません。私は自由がいい。権利は誰にも侵害されたくない。

そんなことまで考える予定じゃなかったのですが、展示してあったバウハウスの歩み(閉校後の教師たちのその後まで含めた)の年表を見ていたら、やっぱりこのことを考えざるを得ませんでした。

やっぱり若い人たちが、自由闊達に、新しいものをどんどん作っていくような、そんな世界がいいよ、きっと。
そう思いませんか?
きたれ、バウハウス_a0213793_09520659.jpg

# by vitablommor | 2020-05-26 09:45 | Comments(0)

普通

寺地はるなさんの『水を縫う』を読みました。
普通_a0213793_09434200.jpg

寺地さんの本に繰り返し出てくるのは、世間でいう『普通』に対する違和感。
男だから、女だから、母親だから、もういい年だから、こういう風にするのが普通でしょ?という世間からの特に悪意のない《普通こうでしょ?》の圧に対していちいち抗うのはとても疲れる。疲れるから一応表面上合わせてみたり、サッとシャッター下ろしてみたりしながら、圧を避けて生きてる人は多いと思う。
たくさんの作品を通じて、そんな《普通》の圧に対して、別にそれは絶対じゃない、別に気にしなくていい、自分の好き嫌いは自分で決めていい、それを嗤う奴がいても、そんな奴の価値観に惑わされず自分で自分を認めてあげればいい、と言い続けてくれているのが寺地さんで、そのスタンスは木皿泉さんにも通じるところがあって、私はとても信頼を置いています。

男の子なのに手芸が好きで「女子力高すぎ男子」と言われ、クラスで少々浮いている清澄、「男は男らしく」なんて前時代的だと言いながらも「悪目立ちしてほしくない」「失敗させたくない」と先回りして子供に「やめとき」ばっかり言ってしまう母親のさつ子、「かわいい」を徹底的に忌避して生きている姉の水青、「いいお嫁さん」になるように育てられた祖母の文枝、それぞれが屈託を抱えていて、でも「きっとわかってもらえない」とも思っている。だけれども、彼ら彼女らそれぞれの屈託を、私は(そしてきっと他の多くの読者も)「わかる」「わかりすぎるくらいわかる」「わかってもらえないな、って思うことさえ含めてわかる」と思いながら読んでいて、あれ?じゃあ結局は、みんな本音のところでは案外分かり合えるってことなのかも??なんてことを思った。

<普通こうだ>とか<みんなこうだ>なんて、簡単に言う人いるけど、そんな普通とかみんななんて幻だよ、って思わずにはいられない。
人は自分が見たいものだけを見るものだから。

『水を縫う』は、《普通》とはちょっと違っているかもしれないけれど、でも、全然ふつうの、屈託を抱えたやさしい人たちが、すこしずつ自分らしく息ができるようになっていく物語。
とてもいいお話でした。



# by vitablommor | 2020-05-25 10:26 | Comments(2)

Daily hat

また帽子を作りました。
Daily hat_a0213793_13092410.jpg

このタイプの帽子の作り方、帽子教室に通っていた時に習ったのですが、まず、帽体といわれる材料に霧吹きで水を吹いて湿らせたものを木型にかぶせます。
サイズ元(かぶり口)の部分をひもでぎゅっと固定したら、帽体が木型から浮かないように押さえながら端をぎゅうぎゅうに引っ張って木型ぴったりに沿わせ、綿の布を霧吹きで湿らせたものを当てながらアイロンをぎゅうぎゅうかけます。

ここまでが本当に力技で。

サイズ元が緩んだりずれたりしないよう、紐は完全に緩みなくぎゅんぎゅんに引っ張らないといけないし、帽体が木型にピタッと沿うようにするためには帽体をもって(破れない程度に)ぐいぐい引っ張らないといけないし、アイロンの当て布は片方をおなかで固定、もう片方をぐぐーっと引っ張りながらぴたーっと密着させないといけない。

帽子の先生、普段は穏やか~な方なのですが、このときばかりは「スポ根か?」っていうくらい厳しく熱血指導になり、「まだ緩い。もっとぎゅうぎゅう引っ張って!」「当て布は腹で押さえろって言ったでしょう?!」「もっとぎゅーっと絞って持つ!しっっかりアイロンするのよ!」と何度も何度も檄を飛ばされたものです。
私の恩師。懐かしい~。(ちなみに普段は穏やかですが、穏やかかつかつきっぱりと、「うん。全部ほどいてやり直して」とか言われる方でした^^;)

作るたび、先生を思い出しながら、とにかくぎゅうぎゅうやってます。あれこれ力を入れて引っ張りすぎて手の皮やぶけそうです。続けて何個も作ると親指の爪のあたりがめちゃ痛くなる。
材料も在庫が尽きたので、今年はこのタイプの帽子はこれで最後かな?

ちなみに上の写真はリボンの長さがまだ定まってないときのもの。
リボンのしっぽをたら~んと長く伸ばすのが好きでよくやりますが、今回の帽子は熟考の末、やや短めにすることにしました。
Daily hat_a0213793_13092793.jpg

リボンの色は黒に近いけれど黒ではない、温かみのあるグレーです。
よくある感じの、普通の帽子ですね。

いろんな帽子作家さんが、オリジナリティあふれる個性的な帽子を作られているのを見ると、「ザ・作家!」って感じですごいなあ~と思うし、自分、普通でお恥ずかしいですって気持ちになることもあります。いろんな形の帽子を作るにはそれに応じた技術も要るし、それぞれの形に対応した型(注文生産の木型だったり、作家さんによっては自身で型を作られる方もおられます)が必要で、私にはとても出来ないので。

でも、実は結局のところ、私自身がかぶりたい帽子は普通の帽子だったりします。
日々、ユニクロや無印の服を着ている私が、その服装のまんまかぶって違和感なく、それでいてちょっとおしゃれに見える帽子。
普通に毎日かぶれる帽子。
デイリーウェアの帽子版、デイリーハット。
それでいいかな。と思う現在です。
Daily hat_a0213793_13093147.jpg

帽子のタグはブランド名の《blanca》の上に、Daily Hatを意味する<chapeau quotidien>の文字を入れています。

blanca*の、日常服ならぬ日常帽。
ご縁がありましたら、かぶってみてくださいね。




# by vitablommor | 2020-05-22 13:54 | Comments(2)

矛盾と独り言

取り留めのない話をいくつか。

あちらこちらにツバメが巣を作る季節になりましたね。
人間の家の近くに巣を作れば、蛇などの天敵に襲われにくくなるので、彼らは好んで人家の軒先などに巣を作るのだそうです。
ツバメは米を食べたりしないで害虫を食べてくれるので、スズメやカラスの巣なら許さない人間もツバメの巣だけは壊さないという。

うちの実家にも一時期巣がありましたが。
かわいいんだけど巣の周りフンだらけになるので、正直今だったら嫌だなって思いそうな気がします。
それはそうと、どうして若い恋人(ヒモ)のことを「ツバメ」って言うんでしょうね?

・・・・・

先週末、コロナの影響で静岡大学馬術部の馬が殺処分の危機、という新聞記事を読みました。
「そもそも静岡大学に馬術部あったんだ!」ってところで私はまず、へー!と思ったんですけど、大概の方はそんなことより、「コロナと馬の殺処分の関係がわからん!」と思われるでしょう?
静岡大学馬術部にいる馬にかかる費用は年間約480万円。これを部費のほか、馬術大会の補助や乗馬クラブなどのアルバイト代で賄ってきたのだそう。それが、コロナの影響で馬術の大会が中止になるなどでアルバイト代が入らなくなり、餌代が賄えないということで、部費を増やしたり、OB会から補助を受けたりしたけれどもうそろそろそれも尽きそうで、このままいくと馬を手放すしかなくなる、引き取り手がみつからないと殺処分しなければならないかもしれない、とのこと。
現在部員は8人(馬は6頭)で、コロナの影響で新入部員の勧誘も出来ない(部費を増やすにしても限界がある)ので、寄付で助けて、ということを伝える記事でした。

静大にも馬術部にも何の思い入れもないけれども、馬術部で人と心を通わせた馬の殺処分、さすがにそれはあんまりでしょう!馬も可哀そうだし、学生たち泣くわ。と思って私も微力ながら寄付をしましたが、やはり同じように思う人は多かったようで、記事が新聞に載った翌日夕方には馬術部のツイッターで「当面の危機を脱しましたので、一旦寄付の受付を締め切ります」という発表がありました。(現在は引き続き静岡大学のHPから寄付できるようです)
メディアの力ってすごいね。

で、寄付をするときにちょっと思ったんだけど。
牛は殺して食べる癖に馬はかわいそうとか、考えてみたらヒドイ話だなあ、って。
イルカやクジラを食べるなんて!って怒ってる人たちをどうこう言えないかも。。。。
いや、それよりなにより私、馬刺しも食べるわ!
なんという矛盾。

という話を子どもに話したら「人間、って感じ」って言われました。ホントそれ。

・・・・・

街を歩いていると時々、向こうから一人でずっとぶつぶつ言いながら歩いてくる人、っていうのに出くわすことがありますよね。
今は「何?」って思っていたらハンズフリーで携帯通話中だった、ってことも多いですが、基本的に一人でぶつぶつ言いながら歩いてくる人がいると警戒しますよね。
私の場合は注意を払いつつ見ないふりで決して目を合わせないように、気付いていない体で通り過ぎようと心がけます。
「やべえ奴」である可能性が高い、と思うからです。

なんでこんな話を始めたかっていうと、気が付いたら自分自身がその「やべえ奴」になってることに気付いたからです。
はーーずーーかーーーしーーーーーー!!!!!

昔から独り言が多いんです!
それが加齢とともに加速。
頭の中で考えている文章(ブログの記事とかも掃除機かけながら大半考えてたりします)が、気付いたら脳内で留まらず外にダダ洩れ。
年取って脳のストッパーが衰えているんだろうなあ。
なるべく自戒していますが、油断したときにまた一人で喋っているかもしれません。

今の私に秘密を洩らさないでください。うう。。


・・・・・

手塚治虫マンガ大賞を受賞した『ニュクスの角灯(ランタン)』て読んだことありますか?
私、まだ読んでないんです。だって手に入らないんですもの!
町中の書店はもちろん、Amazonや楽天ブックスでも品切れ続き。
大賞受賞が発表されてからもうかれこれ一か月は経ってるというのに。
なぜ?!なぜ、こんなに手に入らないの?これもコロナの影響なの??印刷工場止まってるの???
6巻で完結らしいんですが、6巻は普通のネットショップでは注文もできず、在庫アリ、のお店を見てみたら4600円で売ってました。低価の4倍以上!マスクか!


そういえばマスク、普通に見かけるようになりましたね。
まだまだ高いけど、ネットショップでは目に見えて値下がりが続いているのでよしよしと思いながら状況を見守っております。50枚1000円以下で買いたい。


今日も見に来てくださって、ありがとうございました。


# by vitablommor | 2020-05-18 11:02 | ひとりごと・日常 | Comments(0)

夏の帽子

半年ほども遠ざかっていたのに、作り出すと続けて作りたくなるもので、前回と同じ素材でまた夏の帽子を作ってみました。

夏の帽子_a0213793_10392107.jpg

キュッと結んで無造作に垂らしたリボンがポイントです。ちょちょ結びにしないことで、大人の人もかぶりやすいよう、可愛くなりすぎないようにしています。
横から見るとこんな感じ↓
夏の帽子_a0213793_10391748.jpg

見えづらいですが、幅広のリボンをアシンメトリーに折って、表情をつけてあります。

トップクラウンが前回のよりも平らになっている分、かぶりが浅めで、視界が遮られなくていいのですが、浅いとその分風で飛ばされやすくなりますね。
内側にゴムひもをつけました。
ゴムは顎にかけると幼稚園児みたいになってしまうので(安定性は抜群ですが)、後頭部に持ってきましょう。髪の毛をかぶせてしまえばまったく目立たなくなくなりますし、安定性も飛躍的にアップします。ショートヘアの方でも意外に大丈夫です(超ベリーショートだとちょっとどうかわかりませんけど)。

緊急事態宣言も多くの地域でもうすぐ解除されそうですね。
帽子をお披露目できる日もそのうちやってきそうで嬉しいです。
まだまだ具体的な予定はないですけども^^;

あ、帽子とは直接関係ないですが、今回からヘッドマネキンさんが変わっています。
前回まで使っていた純白のお肌のマネキンさん、お顔に大きな傷がついてしまって、気になりつつそのまま使い続けていたものを、今回、思い切って買い換えました。
今度は小麦色のお肌のマネキンさんです。
より肌っぽくていい感じです。


今日もいい天気。
みなさま、お健やかに過ごされますように♡



# by vitablommor | 2020-05-14 11:11 | 帽子 | Comments(4)