どうやって生きていくかというお話
2014年 06月 20日
図書館で、手に取りました。
村上龍さん、超有名だけどこの方の小説を読んだことはありません。この本の前文が、村上龍さんの文章に触れた最初でしたが、これがとてもよかったです。
ご存じのとおり「~ハローワーク」は職業紹介、「~進路」はその名の通り進路紹介本ですが、根底にあるのは「どういう進路に進めば有利か」ではなくて、「この社会を一人で生き延びていくためにはどうするか」という意識です。
これからますます困難な時代が予想される中、こういう意識はとても大切だと感じました。
がらりと変わりますが今度は漫画
ストーリーも少々風変りで面白いのですが、そこは今回は置くとして。
主人公が優秀な成績で大学院を卒業するも就職に失敗し、さらに派遣切りにもあっているという設定のせいか「働くこと」や「世の中のこと」について色々考えたり会話したりする場面があって、その部分が私は結構好きなんです。
こちらは2巻にでてくる場面。
「経済のグローバル化」の話から「国内の産業や技術の空洞化が心配」という流れになってきたところで、「断捨離で安い服を大量に捨てちゃった」という他人の会話が耳に入ってきた主人公の一人語り。
共感できます。
なんかもう、これ以上経済発展を望んでジタバタするのは、却って人から幸福感を奪うんじゃないかなあとか、私もよく考えます。
ちなみに「逃げるは恥だが役に立つ」はハンガリーのことわざだそうです。
これ、実は結構前に読んだ本です。
お話としてはちょっと練りきれてない強引な部分があって、その点についてうーんと思わなくもないのですが、作者の伝えたいことがビシビシ伝わってくる、心に残る本でした。
「普通」でまかり通ってるいろんなおかしいことに対して、自分自身で頭使って考えないとダメだな。
と、それに関連してこちらも
この中の「沈黙」という話が一番好きだとコドモが言ったとき、ああ、コドモながらに人間関係では結構苦労したんだなあと、胸が詰まる思いがしました。
「(前略)でも僕が本当に怖いと思うのは、青木のような人間の言いぶんを無批判に受け入れて、うのみにする連中です。自分では何も生み出さず、何も理解していないくせに、口当たりの良い、受け入れやすい他人の意見に踊らされて集団で行動する連中です。彼らは自分が何かまちがったことをしているんじゃないかなんて、これっぽっちも考えたりはしないんです。彼らは自分が誰かを無意味に、決定的に傷つけているかもしれないなんていうことに思い当りもしないような連中です。自分たちのとった行動がどんな結果をもたらそうと、何ひとつ責任はとりません。風向きのままに動くだけです。僕が本当におそれるのはそういう連中です。(後略)」
「沈黙」 村上春樹 より引用
付和雷同しないでいるのは、結構怖いことだけど。
全体がそうして動いていく社会は、心底恐ろしい。
村上春樹さんも、こんなにも有名な方なのに、「ノルウェイの森」「アンダーグラウンド」くらいしか読んだことがありませんでした。(そして「ノルウェイの森」はいまいち理解できなかった。)
こちらの本は若い読者のためのアンソロジーだけあって、読みやすいものが多かったです。
見たいと思う世界の変化に
あなた自身がなりなさい。
マハトマ・ガンジー
村上龍さん、超有名だけどこの方の小説を読んだことはありません。この本の前文が、村上龍さんの文章に触れた最初でしたが、これがとてもよかったです。
ご存じのとおり「~ハローワーク」は職業紹介、「~進路」はその名の通り進路紹介本ですが、根底にあるのは「どういう進路に進めば有利か」ではなくて、「この社会を一人で生き延びていくためにはどうするか」という意識です。
これからますます困難な時代が予想される中、こういう意識はとても大切だと感じました。
がらりと変わりますが今度は漫画
ストーリーも少々風変りで面白いのですが、そこは今回は置くとして。
主人公が優秀な成績で大学院を卒業するも就職に失敗し、さらに派遣切りにもあっているという設定のせいか「働くこと」や「世の中のこと」について色々考えたり会話したりする場面があって、その部分が私は結構好きなんです。
こちらは2巻にでてくる場面。
「経済のグローバル化」の話から「国内の産業や技術の空洞化が心配」という流れになってきたところで、「断捨離で安い服を大量に捨てちゃった」という他人の会話が耳に入ってきた主人公の一人語り。
共感できます。
なんかもう、これ以上経済発展を望んでジタバタするのは、却って人から幸福感を奪うんじゃないかなあとか、私もよく考えます。
ちなみに「逃げるは恥だが役に立つ」はハンガリーのことわざだそうです。
これ、実は結構前に読んだ本です。
お話としてはちょっと練りきれてない強引な部分があって、その点についてうーんと思わなくもないのですが、作者の伝えたいことがビシビシ伝わってくる、心に残る本でした。
「普通」でまかり通ってるいろんなおかしいことに対して、自分自身で頭使って考えないとダメだな。
と、それに関連してこちらも
この中の「沈黙」という話が一番好きだとコドモが言ったとき、ああ、コドモながらに人間関係では結構苦労したんだなあと、胸が詰まる思いがしました。
「(前略)でも僕が本当に怖いと思うのは、青木のような人間の言いぶんを無批判に受け入れて、うのみにする連中です。自分では何も生み出さず、何も理解していないくせに、口当たりの良い、受け入れやすい他人の意見に踊らされて集団で行動する連中です。彼らは自分が何かまちがったことをしているんじゃないかなんて、これっぽっちも考えたりはしないんです。彼らは自分が誰かを無意味に、決定的に傷つけているかもしれないなんていうことに思い当りもしないような連中です。自分たちのとった行動がどんな結果をもたらそうと、何ひとつ責任はとりません。風向きのままに動くだけです。僕が本当におそれるのはそういう連中です。(後略)」
「沈黙」 村上春樹 より引用
付和雷同しないでいるのは、結構怖いことだけど。
全体がそうして動いていく社会は、心底恐ろしい。
村上春樹さんも、こんなにも有名な方なのに、「ノルウェイの森」「アンダーグラウンド」くらいしか読んだことがありませんでした。(そして「ノルウェイの森」はいまいち理解できなかった。)
こちらの本は若い読者のためのアンソロジーだけあって、読みやすいものが多かったです。
見たいと思う世界の変化に
あなた自身がなりなさい。
マハトマ・ガンジー
Commented
at 2014-06-22 21:08
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
vitablommor at 2014-06-23 08:35
鍵コメさま
若い人に向けた本に、もういい加減若くない私がハッとすること、多いです。
どの本も、とても考え深い本ですので、機会がありましたらぜひ^^
そして「週末、森で」読まれたんですねー。
益田ミリさんの本はさらさら~っと読めながら、どこか心に引っかかるセリフがあって、私もとても好きなんです。
鍵コメさんのブログで紹介されている本もそそられるものが多くて、実は図書館で探そうとメモしてあります。コーチング関係、仏関係(笑)特に!
若い人に向けた本に、もういい加減若くない私がハッとすること、多いです。
どの本も、とても考え深い本ですので、機会がありましたらぜひ^^
そして「週末、森で」読まれたんですねー。
益田ミリさんの本はさらさら~っと読めながら、どこか心に引っかかるセリフがあって、私もとても好きなんです。
鍵コメさんのブログで紹介されている本もそそられるものが多くて、実は図書館で探そうとメモしてあります。コーチング関係、仏関係(笑)特に!
0
by vitablommor
| 2014-06-20 12:57
| 本・CD・DVD
|
Comments(2)